圧縮圧力の研究
エンジンでは圧縮圧力がパワーを決める重要な要素であることはよく知られています。
高いとトルクが出て、伸びきりが悪化します。高すぎるとピストンに穴があいたり
プラグが溶けたりします。
低い場合は、トルクが不足したりします。
丁度いいところを探すわけですが、圧縮測定する場合にクランクの回転速度で
圧縮圧力が変化しますので回転数と圧力を調べてみました。
回転数
380 | 510 | 720 | 980 | 1470 | 2050 | |
N8ノーマル | 4.6 | 5.3 | 6.2 | 7 | 8 | 8.8 |
N8サンプル | 4.6 | 5.2 | 6.1 | 7 | ||
N5ノーマル | 7 | 7.7 | 8.4 | 9.2 | 9.4 | |
CRM80 穴明 | 5.6 | 6.6 | 8 | 9.5 | 10.6 | 11 |
やまっち 磨耗 | 4.5 | 4.8 | 5.5 | 6.2 | ||
CR80ノーマル | 8.2 | 8.7 | 9.6 | 10 | 圧力 |
NSR80では回転数による変動が大きいことが判ります。
これはリングの合口から圧力が漏れている為です。
水色のラインのCRM80穴明は、ピストンに穴があいています。
セッティングによっては穴があかないときも有ったようなので、1470回転で9K~10Kくらいで
あればピストン穴明きは解消すると思われます。
ピンクのN8サンプルはロードコース用に作成したサンプルシリンダーです。
カートコースでの試乗では低速が全く無いので大変乗りにくい感じです。
パワーバンドでは抜群の伸びと、力はありました。よって1470回転で8Kでは低く
11Kでは高いと推測しています。
ちなみにサービスマニュアルではN5・N8とも400回転で11kと書いてあります。
*実際なったことも見たことも有りません・・・?
また色々(ボアアップなど)調べて見たいと思います。
圧縮低いと黒い
高すぎはかさかさで穴があきました
2007/5/18
さらに追加で調べています。
筑波用のサンプルシリンダーを用意してさらに計測してみました。
380 | 510 | 720 | 980 | 1470 | 2050 | |
N8ノーマル | 4.6 | 5.3 | 6.2 | 7 | 8 | 8.8 |
カメ93 | 6.8 | 6.9 | 7.2 | 7.8 | 8.6 | 9 |
ヘッド7cc・ベース0.5mm | 7.8 | 8.3 | 9.6 | 10.5 | 11 | |
ヘッド7cc・ベース1.5mm | 5 | 5.1 | 5.7 | 6.4 | 7 | |
ヘッド6cc・ベース1.5mm | 5.6 | 6.2 | 6.9 | 7.8 | 8.4 | 9.2 |
ヘッド7cc・ベース1mm | 6.1 | 7 | 7.8 | 8.6 | 9.4 | 9.8 |
黄色のヘッド7cc・ベース0.5mmではピストンの穴明きが予想されます。
0.5mmベースを増やすと大きく圧縮が下がりますのでまず大丈夫そうです。
測定回転数が違うと数値が大きく変るので圧縮いくつ?の議論は難しいですね。
6/6