10:ピストンの当たりの調整
新品のボアアップキットですぐに焼きついてしまうと言う話は良く聞きます。
ポートの面取りが不十分であったり、ピストンクリアランスが不適切な場合に
よく発生します。
ピストン最大径にあわせてボーリングすれば焼きつかないですが、そのたびに
ボーリング・ホーニングをしていては手間が大変です。
抱きついてからではピストンが熱で変形しているためカタカタ音が出たりしますので
組み付け前に行うのが懸命ですね。
呼び58.0mmのピストンです。温度で寸法は変わりますが、57.99~57.68mmでした。
排気または吸気がわに新聞紙を切って入れてピストンが入れば
隙間は十分です。*シリンダー径は58.05mm
きつい場合はマジックでしるしをつけてピストンを入れて当たる場所を調べます。
排気と吸気側を点検してください。
当たる部分はインクが取れますので、100~240くらいのペーパーで
ピストンを削ります。滑らかに仕上げてください。
一度にたくさん削らずに数回あたりを見ながら調整します。
このように仕上がりました。
少し暖めると隙間が減少しますが、ロックしなければ大丈夫です。